食育って何かわかりますか?

食育とは、毎日の食事や食生活を見直し、「食をとおして人として生きる力を育んでいこう」という試みのことです。
食べ方や栄養素という「食」についての知識を増やすだけでなく、バランスの良い「食」を選択する力を身につけ、健康的な食生活を目指します。
「食べ物」が私たちの体をつくり、成長を助け、病気に対抗する力となってくれます。
基本的な「食事」という営みを見直して、生きる力を育んでいくのが、食育です。食事は、健康的な体を作るだけではなく、心や知能をも育ててくれます。

人と食卓を囲み、会話をしながら、美味しい食べ物を一緒に楽しむ。そんな風に食事は、人と人を繋げ、心を育んでくれる場でもあります。
それだけでなく、家族で囲む食卓から私たちは食事のマナーや受け継がれてきた伝統や文化をも学んできました。
食育には、この人と食卓を囲むという「共食」の大切さを再確認するという狙いもあるのです。
健康的な食生活だけでなく、誰かと一緒に楽しく食事をするという共食の重要性を学ぶことも、食育の1つの目的です。

食育には、生きる力を育むことや人と食事を摂ることの大切さを知ること以外に、「食べ物への感謝の気持ち」を見直すというもう1つの大切な目的があります。
コンビニやスーパーなどの総菜、インスタントや冷凍食品。調理加工され「完成した食事」が、手軽に手に入るようになりました。
そして発達する便利さや豊かさとは反対に、「食べ物がどこから来たのか、どのように作られたのか」ということが見えづらくなりました。
命の大切さや、料理を作ってくれる人、材料となる食材を作ってくれる人、それを届けてくれる人など、たくさんの犠牲や人の手に支えられてご飯が食べられているという事実を忘れがちになってしまいました。
食育では、食事となる命や食事を支える人たちへの感謝の気持ちを育む取り組みも行われています。
★6つの「こ食」
孤食」・・・一人だけで食事をとること。
「個食」・・・家族で同じものを食べず、各自が自分の好きな物だけを食べること。
「固食」・・・自分の好きな固定した料理だけを食べること。
「小食」・・・ダイエットなどで食べる量を減らしたり、いつも食欲がなく少量しか食べないこと。
「粉食」・・・パンやパスタなど粉を使った主食ばかりを食べること。
「濃食」・・・加工食品、味付けが濃い食べ物ばかりを食べること。
「こ食」は続けていくと、体や心に大きな悪影響を与えてしまいます。
孤食をしていると、コミュニケーション能力やマナーを身に付けることが難しくなっていきます。
また、個食や固食は栄養が偏るばかりか協調性が薄くワガママな性格の原因になることも。
小食は発育に支障をきたし、無気力を起こすなど精神への影響もあり、粉食や濃食は肥満や他の生活習慣病を引き起こしてしまいます。
子供や孫に食育をしていくことは重要だと感じました。